[プロフィール] [活動日誌] [議会報告] [イベント案内] [みんなの居場所] [つくる、つくろう通信] [政策] [トップページ]
<<議事録メニューへ >>
2008年_第3回定例会(第5日目) 定期監査報告への質疑(2008.09.12)
◎【9番陣内泰子議員】 それでは、定期監査報告についてお伺いいたします。
 道の駅八王子滝山についてです。定期監査報告書の9ページで、道の駅八王子滝山の収支比較が出ているわけですが、この比較を見てみると、収支計画書の4月1日当初のものと3月3日変更時のものとの間に大変大きな隔たりがあります。これは売り上げが予想以上に伸びているということで収支計算書を変更し、そして、指定管理料の見直しとなったことによるわけですが、それでも人件費が2倍、施設維持管理経費も1,360万円余りとふえており、また、事務費に至っても2倍以上に膨らんでいます。もちろん利用料金が2倍近く伸びているということなんですが、こういった利用料金の伸びに対して、果たしてこれだけの経費の伸びが妥当であったのかどうか、気になるところであります。
 そこで質問いたします。まず人件費ですが、人件費、当初計画は1,643万円、それが3,047万円にふえています。どのような人材にかかった費用なのか、内訳を教えてください。
 それとまた、協定書によりますと、市内居住者の採用について配慮するようにという協定が取り交わされております。このような点もどのように市としては確認しているのでしょうか。
 次に、管理費であります。これも2,800万円から4,159万円、このようにふえています。何がふえたものか、それもお示しください。
 また、事務費についても498万円から1,178万円、その理由もどのように確認しているのかをお示しいただきたいと思います。
 そして、収入がふえるわけで、それによって経費もふえていくということは理解するわけでありますが、最終的にこういった収入不足として指定管理料が当初の2,326万円から590万円という形になったわけです。しかし、監査でも指摘しているように、収支計画書変更の話し合い、これは大変難しいだろうとは言いつつも、もう少し実態に即したものにすべきではなかったのか、このように指摘しています。といいますのも、決算を見てみるならば、利用料金だけでも十分赤字にならなかった。そのようなことが示されているわけで、この協議の中で、指定管理料が590万円、収入から経費を引いて、赤字分として590万円と見積もったわけですが、こういった額が出てくる妥当性ですね。それと、監査の指摘に対するもう少しシビアな計算ができなかったのか。そういうことに対するお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 そして、済みません。ちょっと細かい話になりますが、4月当初の収支計画では地域交流施設利用の利用料金、161件、金額にして220万円余りの利用料金収入が見込まれていました。しかし、実際の利用はホールに関して言えば30件にとどまっているわけで、この指定管理者の選定に当たっては、地域との連携と協働を図るということが審査項目の1つに挙がっていたわけです。その意味合いにおきまして、こういった事業が計画に見合ったような形で実施されてなかったのではないか、そのように感じるわけです。そういうことで、この理由ですね。並びに、そういうことに対して、地域との連携と協働を図る。それによって利用料金収入も上げていくというような計画に対して、それがなかなか思わしくなかった。それに対する指導をどのようにされているのか。それについてもお答えいただきたいと思います。
 とりあえずこれで1回目を終わります。

◎【高木順一議長】 産業振興部長。

◎【小林隆宣産業振興部長】 道の駅の年度協定との差ということでございますけれども、当初計画が年間の入場者数といいますか、御利用者数が40万から46万ぐらいの人間を予想しておりました。ところが、大変御好評いただきまして、最終的には138万人という大幅な想定をはるかに超える御利用がございまして、それに伴いまして、お客様のおもてなしの関係から、人員増ということになっております。そういった協議を指定管理者と再三行っておりまして、当然、イベントも行いながら、いろいろな催しをし、お客様に周知を図ってきたところでございますけれども、そういったところで、指定管理者の方の人件費は膨れております。事務長分とか、アルバイト分、人件費分ということで増額がされておりまして、また、施設維持管理の方は、御承知のとおり、当初は138万人という人数を想定しておりませんでしたから、土曜、日曜、祝日に駐車場の整理をするということで、ガードマン配置をしておりましたが、平日もほとんど駐車をお待ちいただくような状態になったことから、ガードマンの配置が大変ふえました。それと清掃費、あるいは機械警備等、ごみ処理も当然ふえてまいりました。そういった形で、維持費はうちの方で、当初の──指定管理者もそうですけど、市の方も想定を上回る金額がかかったということで年度協定の見直しを行いました。
 事務費についても、そういったことから、被服費、制服とか、そういったものとか、あるいは広告費、あるいは協賛費などもすごくふえてまいりました。そういったものも専門家を交えながらいろいろなことで話し合いをして、今回の増額、経費として認める形になりました。
 そして、指定管理料の変更の、19年度の最終的な決定が12月にされて、590万円という指定管理料を支払いました。当初2,300万円を予定しておりましたけれども、利用料が大分上がりましたので、590万円ということで協定を結んだわけでございます。それが3月まで延びるのか、延びないのか、そういった御指摘だろうと思いますけれども、最終的に3月まで待つ間に、指定管理料は委託料ですから、お支払いしなければいけない。確定しなきゃいけないということがありまして、12月でもかなり遅くまで、私ども検討させてもらったという認識がございます。もちろん精度の高い管理料にしたいということでは御指摘のとおりだと思っております。
 それから、交流ホールのお話なんですけれども、当初は、私どもいろいろな道の駅を見てまいりまして、交流ホールの使われ方が非常にどこも苦労されていました。ほとんど使ってないようなところもありました。そんなことから、私どもの道の駅は、売り場と一体となった交流ホールをつくってまいりましたので、ふだん特段のイベントをしなくても、その中にテーブル、あるいはテレビ、パンフレット置き場、あるいは子どもが遊べるスペースもつくっておりますので、基本的には毎日のように交流スペースを活用されているという状況でございます。ですから、そこに展覧会をするとか、展示物をするとかいうことも回数は30回になっておりますけれども、例えば1週間から10日という日程もございますので、日にち的にはもう少し多い。間の、年中無休でやっている中では、交流スペースが休憩場所にもなりますし、お買い物の後の休憩とか、お話、そういった場所になっております。

◎【高木順一議長】 第9番、陣内泰子議員。

◎【9番陣内泰子議員】 今このような経費がふえてきた理由として、予想以上に利用客が来ていただいた。それは大変うれしいことと思うんですけれども、問題は、それに対して経費の伸びというのが妥当だったのかどうかという質問だったわけです。そして、それに対して、アルバイトを増やしたり、施設管理費に関しては、警備を増やしたと。そういう御説明でした。しかしながら、少し詳しく資料を見てみますと、来場者に関しては、最初、4月、たくさんの方に来ていただき、少しずつ来場者に関しては下ってきた。しかしながら、利用料金に関しては横ばいになっているというようなグラフというのが示されているわけなんですね。ということを考えるならば、12月である程度の協定を結んだという中で、私は、特にガードマンに関しても、もちろん安全のことを考えるならば、たくさんいらしたことによって、車の出入りがスムーズになる。それに対して平日3人、繁忙期には6人、さらにイベントのときには2人というような内訳で資料が出されているわけですけれども、そういった人数に関しても、利用者がだんだん減ってきているというような中で、この人数を固定的に見ていく。そういうことが果たして妥当だったのかどうかということももう少し詳しく精査する必要があったのではないかなというふうに思っているわけです。
 それと、先ほど監査の指摘にあったように、3月に最終的には委託料として支払わなきゃならないということで、お支払いがされているわけですが、12月時点である程度の見通しを立てて決定したということなんですけれども、それ以前からの計画変更の収支計画書は、7月前半期、4、5、6、7で一たん区切って、それを前提とした後半の計画書というものが出されて、それをもとに協議されているということで、若干、予測に関しても十分な現状を把握できなかったのではないかというふうに思っておりますので、大変難しい作業かと思いますけれども、今後の課題にしていただきたいと思っております。
 特に事務費に関してなんですけど、当然、消耗品がふえるということも、今言った人件費とか、警備の費用というのは、たくさんの方がおいでになれば、必要になってくるだろうというのは十分わかるわけなんですけれども、事務費に関しても、固定費、消耗品でふえる、人数に応じてふえるということも当然考えられるけれども、それ以外に固定費等があって、利用者に応じての伸び以上に消耗品の支出があったように感じられますので、経費節減ということに対する指導もしっかりやっていただきたいと思います。
 1点だけ事務費の中で、4月当初になかった調査研究費というものが7月の収支計画変更時において出されているわけなんですね。これは、一体どういう調査研究だったのか、また、市としてはその内容や必要性、そうしたものをきちんと把握しているのかどうか、それについてお伺いしたいと思います。
 そして次に、どれぐらいの経費をかけて運営されるのが妥当なのかという判断は大変難しい問題だと思います。しかしながら、市の職員、今いろいろな道の駅等もお調べになったということなんですけれども、こうやって指定管理者との協定、協議、評価のチェックをしていくためにもいろいろな道の駅の運営状況なども調べ、そして道の駅事業の収支を含めてのチェックというものを市がきちんとできるようにしていかなければならないと思うんですが、そういった力、ノウハウを市としてはどのようにつけていくお考えなのか、この点もお伺いしたいと思います。
 そして、業者は指定管理者の審査時において、収支計画と収益拡大策が適切である。また、環境変化に対応できる創意工夫と柔軟性が期待できるとして、効果的な運営が行われ、経費の節約を図る方策がすぐれている。こういった項目の中で一番高い評価を得ている業者だったわけです。しかしながら、収支報告を見る限りにおいては、必ずしもそういった効果が十分発揮されていないように見受けられるわけで、監査でも指摘があったように、経費節減のインセンティブが働くような仕組みですね。それについてはぜひ今後検討していきたいと思いますが、それの見通しを教えてください。
 もう一点、道の駅にかかった費用は、2006年度で9億2,000万円余り、2007年度決算でも指定管理料を入れないでも1億6,000万円余りが決算として報告されています。2007年度の指定管理者について調査した包括外部監査報告によれば、一般的に指定管理者制度及び利用料金制度の導入で、減価償却費等の資本費の回収の視点が消滅していると疑問を呈し、施設の資本費回収の視点等からも判断して、剰余金に対する十分な分析の実勢の結果として、一部の剰余金について、市への帰属を認めることも検討に値するのではないかというふうに包括外部監査では指摘されているわけです。
 また、今回の定期監査の中でも指摘があるように、分配金の算定方式の見直しが今後検討の課題に挙がってくるかと思いますが、こういった包括外部監査の指摘をも、ぜひ参考にしていただきたいと思いますし、分配金についての今後の取り組み、また、監査での指摘、定期監査ですね。分配金の算定の見直しを行うようにといった指摘に対してのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 そして、指定管理者制度の導入は、より効果的な、効率的な管理運営、そして、自由な発想による事業展開ということを期待してのものですが、そういった指定管理を受けている道の駅の事業展開の中で、市としての本来的な農業支援を展開していくかということは、大きな市の役割にもなります。援農ボランティアなどの市の農業支援策の展開と、こういった道の駅の事業展開を絡めたり、また、ネットを使っての事業拡大や地域通貨などの導入、コミュニティビジネスおこしなど、さまざまな市の施策とも積極的に関係づけながら、事業展開の方向を探っていっていただきたいと思います。これは要望です。
 では、お答えいただいて、終わります。

◎【高木順一議長】 産業振興部長。

◎【小林隆宣産業振興部長】 まず、調査費でございますけれども、私どもも、利用について指定管理者に対してモニタリングいたしますので、そういったことから、指定管理者の方で、お客様に対する調査とか、そういったものを行っております。そういった全般の経費ということでございますが……。
 それから、収支のいわゆるインセンティブが働く部分でございますけれども、先ほどから指定管理者制度そのものがマックスはゼロ円、指定管理料が利用料金でできればベストという想定だったものですから、それ以上の収支比率が上がったということで、私ども八王子方式という形をとりまして、できれば分配金、償却分に相当する額にはならないかもしれませんけれども、分配金の考え方を持っています。それが指定管理者にインセンティブを働かせないことにならないかという心配もあるんですけれども、ふえた分の3分の2、3分の1が市ということで、分配割合もここで決めております。今後は、今、入場者数は減って、売り上げは維持されている。ですから、経費的にはどうなんだというお話がありましたけれども、基本的に最初は、新しい施設ですから、たくさんの方がいらっしゃったけれども、後半はずっと固定的にある程度のベースで動いていって、それだけのニーズ等あるんだろうなということで、これから固定化していくという予想をしています。ですから、それ以上に収益を挙げるための努力は、指定管理者のこれからの努力だと思っております。
 それから、ほかのところの実績とか内容をよく確認して、私どもも800ヵ所からある全国の指定管理者、道の駅をその中で、上位にありますので、内容も、あるいは売り上げも、そういったことではますますいい道の駅を目指すためにはいろいろな情報収集に努めてまいりたいと思います。
 それから、こういった指定管理者の新しい方式が、これから八王子が先頭になって新しいモデルをつくれるのではないかということで今挑戦しておりますけれども、専門家の御意見を交えながら、指定管理者と市と、その役割分担を明確にしながら、これからつくっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
   <ページトップへ>