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2010年_第1回定例会(第4日目)
平成22年度一般会計予算等に対する反対討論(2010.03.26)
平成22年度一般会計予算等に対する反対討論
◎【9番陣内泰子議員】 市民自治の会の陣内泰子です。2010年度八王子市一般会計及び各特別会計予算並びに関連議案について、反対の立場から討論いたします。
 新年度予算は、一昨年来の経済不況の影響で法人市民税及び個人市民税の落ち込みで、市税収入は42億6,000万円減の888億円での大変厳しいスタートです。予算編成に当たっては、財政調整基金の取り崩し、2010年度末の残高は8億4,000万円でしかなく、財政規模から見て60億円程度の基金を留保すべきとされているところ、まさに貯金をすっかり使い果たしたという危険水域になっています。そればかりか、臨時財政対策債を、2009年度の41億5,600万円に引き続き、新年度も限度額の60億円借りざるを得ない状況です。
 こういった状況をどう見るかということでありますが、予算に賛成される立場からは危機感が感じられません。しかしながら、貯金を食いつぶし、返すめどの立たない借金を膨らますという状況は、持続可能な自治体運営という点から見て、妥当なものとは決して言えません。
 トータルの市債残高は減ってきているとはいえ、一般会計における市債借り入れは大幅にふえています。南口再開発事業がまだ具体的にスタートしていない2007年に比べ、2009年度は約3.9倍、新年度予算で見れば3.65倍になっています。市税収入がほぼ同じ程度の2006年と比べても、本予算はこの一般会計借り入れが2.65倍にもなっています。一昨年のリーマンショックによる経済不況が影響し、税収減、その一方で扶助費が増大しているからとの反論もあるでしょうが、臨時財政対策債を除いても、一般会計における市債増は2006年度比1.75倍であります。南口再開発事業が大きく市財政を圧迫しているのは、だれの目にとっても明らかなことです。
 しかも、そのことに対する反省もないまま、南口再開発事業の一定程度の収束めどが立ったと時期を同じくし、旭町・明神町地区のまちづくり検討が予算化されています。八王子商工会議所は、八王子商工会議所のチャレンジとして、まちづくり戦略考、JR八王子駅周辺まちづくり構想という大規模なまちづくりイメージを公表しています。この構想は、中央道インター北地区の有効活用、圏央道八王子西インター周辺物流拠点と並ぶ八王子の3つの戦略的拠点地域の1つと位置づけているわけです。まさに黒須市長の思いと同じであります。
 しかしながら、中央道インター北地区事業への市の関与は、今までの議論でもありましたように、大変不透明なものであり、また、予算規模がはかられず、いつ完成するともわからない、物流拠点整備には欠かせない北西部幹線道路の整備、そして何といっても川口地区の物流拠点事業を進めるために準備組合が設立され、その代表に黒須市長が理事長を務める八王子市住宅・都市整備公社がなったことは、これらの事業がますます見えにくく、かつ、市の関与が不透明になっていくことが見えてきています。
 推進側の論理として、将来のまちづくりに必要、費用対効果、事業費の見通し、計画の精査で進めていくとの指摘もありましたが、それがなされていないからこそ、このような問題が浮上しているのであり、また、それについては他の議員の指摘するとおりでもあります。
 また、財政のバランスをとって進めていくべきとの議論も示されましたが、しかし、その財政が破綻している、このような借金を大きく抱え、その返済に対しての負担増が私生活に影響を及ぼしているという、この現状において、もう既に財政のバランスをとっての推進は望めないことであります。
 このような時代状況の中で、まちづくりを考える場合、高齢者や障害者、そして貧困克服への視点、環境配慮が第一義に優先されなければなりません。さらに、有効性や費用対効果、しっかりとした計画性と透明性も担保されなければならないわけです。そして、何よりも市民の税金を使うのですから、市民の参画なしに進められてはなりません。しかしながら、市が今進めようとしているやり方は、まさにそれに逆行するものと言えます。
 最後に、会派から出されている予算要望等に触れ、いろいろ聞いていただいた。だから予算には反対しないといったような発言も、今までの予算審議の中で聞かれてきているところです。こういった予算に関する事前交渉がいまだ残っているとするならば、それは市民に開かれた議会、市民との協働でつくるまちづくりと相反するものであるということを指摘し、反対討論といたします。

◎【市川潔史議長】 投票の結果を報告します。
 投票総数 37票
 これは出席議員数に一致しています。
 原案に賛成するもの   白票 28票
 反対するもの      青票 9票
 以上であります。
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