[プロフィール] [活動日誌] [議会報告] [イベント案内] [みんなの居場所] [つくる、つくろう通信] [政策] [トップページ]
<<議事録メニューへ >>
2010年_第1回定例会(第4日目)
朝鮮学校を「高校無償化」から排除しないよう求める意見書(2010.03.26)
議員提出議案第12号、朝鮮学校を「高校無償化」から排除しないよう求める意見書に対する賛成討論
◎【9番陣内泰子議員】 それでは、議員提出議案第12号、朝鮮学校を「高校無償化」から排除しないよう求める意見書について、賛成の立場から討論を行います。
 この問題は、提案説明者も言うように、政治的、外交的な問題ではないということをまず踏まえていきたいと思います。そして、この問題に対し、もう少し私たちの生活の視点で考えてみていただきたいと思うわけです。今、八王子には外国人登録している方は、2月末で9,153人、そのうち中国籍の方が3,529人、朝鮮・韓国籍の方は2,197人となっています。まさに、中国、韓国、朝鮮の方で62%の方が、この八王子に一緒に暮らしているということです。身近な友達や、同じ町内会の隣人としておつき合いのある方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
 そんなこともあって、八王子市としては、国際交流ブースを立ち上げ、共生のまちづくりを目指しています。ボランティアによる中国語やハングル語で書かれたパンフレットも発行し、また外国人向けの防災訓練なども行って、積極的にその生活をサポートしているのが現状です。
 朝鮮・韓国籍であっても、なくても、どこの国の人であっても、この八王子に住み、仕事をし、子どもを保育園や幼稚園、学校に送り出し、生活しているという点においては、同じ八王子市民であるわけです。これが前提です。そして今回、新政権によって、家庭の事情にかかわらず、すべての高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、社会の教育負担を軽減するという目的で、高等学校の授業料無償化が検討されてきました。経済的理由等によって高校中退などということが起きないように、未来ある子どもたちの勉学をみんなで支えようという趣旨であります。
 その財源は、もちろん、定住韓国、朝鮮籍の人たちも納税の義務を果たしている税金からの支出であります。提案説明でも述べているように、東京の朝鮮学校を設置、運営する学校法人は、東京都の認可を受け、他の外国人学校と同様に、都の監督下で教育活動を行っています。国公立、私立の大学のほとんどが受験資格を認めているわけで、まさに市民権を得ているということではないでしょうか。
 また、サッカーなどにおいても、都大会に出場し、かなりの成績を上げているということ。大会から排除されるというようなことはありません。また、大阪の朝鮮高校は、高校ラグビーで府の代表にもなったとも聞いています。保護者も、子どもたちも、定住者として、民族や国籍の違いを超えて、地域の中でともに暮らしているわけです。そして、私たちも同様であります。これが地域の暮らしというものだと思います。地方自治体の懐の深いところです。
 黒須市長も、外国人との多文化共生に理解を示され、積極的に応援をされてきています。そんな八王子で、朝鮮学校排除の声が大きくなるとしたら、大変残念なことといえます。外交問題、政治問題には国という考えが前面には出ますが、日常の暮らしはまさにコスモポリタン。国境もなく、言葉や文化の違いはやすやすと乗り越えていきます。とはいえ、まだ多くの民族差別が残っていることも事実です。これ以上の差別を生みださないためにも、ともに手をつなぎ合い、暮らしていけるようにするために、何が必要か。大いに考えていきたいと思います。
 排除からは、何も建設的な道は開かれません。ともに学び、理解し合うことが、後々の国際関係にもいい影響を及ぼすとも考えられます。ともにこの日本で学んでいるすべての高校生に対して、温かい御支援をお願いして、賛成の討論といたします。

◎【市川潔史議長】 投票の結果を報告します。
 投票総数 33票
 これは出席議員数に一致しています。
 原案に賛成するもの   白票 19票
 反対するもの      青票 14票
 以上であります。
   <ページトップへ>